コンセプト
テロワールが溶け込んだ、手工芸のワインを
緯度からいえば、もっと北国でもワインはできる。
しかし、積雪2mを超える雪国でのワインづくりはほとんど類をみません。
遅い春と早い冬の、それは短い期間に情熱と汗を注ぎ込み、
その年のワインになるぶどうを育てる。
厳しい自然に耐え抜いた果実を摘み、寒さの中で丹念に醸造する。
雪国でのワインづくりは手間も時間も呆れるほどかかりますが、
そのぶん【岩見沢市宝水町】の風土がしっかりと溶け込んでいます。
私たちのワイン造り
ワイン造りへの意思
岩見沢市宝水町のテロワールを深く理解し、この土地に合った品種の選定や栽培方法。そしてこの土地だからこそ出てくる味わい。これらを損なうことなくワインへ反映させるための醸造方法。
私たちは【人の手】が入るからこそ可能となる繊細さや温もりがあると思っています。
時と共に気候は変動し、ぶどう樹の状態も変わります。それに応じてブドウの品質も毎年異なり、ぶどうが変わればそれに応じた最適な醸造方法を模索します。
様々な変化に寄り添い、私たちはその年がブドウに与えたものを信じ、その年のぶどうを最大限に活かすワイン造りを行っています。
ワインスタイル
私たちのワインボトルには【雪の結晶】があしらわれており、これこそが私たちのワイン造りのキーワードになります。
雪には大きく3つのイメージがあると私たちは考えています。
【冷たさ】
冬の寒い時期に深々と降る雪。触れるとその冷たさと感じることができます。
私たちがブドウ栽培を行っている岩見沢市宝水町は地形上、岩見沢市の中でも冷涼な地帯です。
この土地から生み出されるブドウは冷涼な地域らしい凛とした綺麗な酸を持ち、透明感のある引き締まった味わいとなります。
この特徴を生かすため、ステンレスタンクでの醗酵をメインで行い、細かい温度管理と発酵期間の調節によって、ぶどうが持つ繊細さ・透明感を表現します。
【美しさ】
雪の結晶は六角形をしており、とても美しく神秘的な印象があります。
私たちのワイン造りにおける美しさとは、品種・土地の個性を一本のワインで表現することです。
食用のぶどうも食べるとそれぞれ味わいが異なるのと同様、ワインもブドウの種類によって違った顔を見せます。
更には同じ品種であっても植えられている土地や地形により、ぶどうはまた違った特徴を持ちます。
香り高いブドウは香りを活かす醸造方法を、土地の個性がより多く反映される区画のぶどうはそれを引き出す醸造方法を選択します。
それぞれの品種の特徴・植えられている土地の特徴を理解し、その年の最適なワイン造りを行うことで美しさを表現しています。
【暖かさ】
冬期間、外気からぶどう樹を守る「毛布」のような雪。雪で作ったかまくらの中も外気から守られ暖かく感じます。
暖かさは熟成期間の長短で表現しています。
ブランドにより熟成期間の設定は異なりますが、例えば「雪の系譜シリーズ」などのハイブランドのワインについてはステンレスタンクや樽を使い分けて中~長期の熟成を行い、果実の風味と熟成香のバランスが整うよう醸造しています。
良い熟成によりワインの角が取れ、冷涼感だけでなく飲み口に暖かみを感じさせます。