ブドウのこと

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ケルナー Kerner

ケルナーは1929年にドイツのヴュルテンブルグにて交配された白ブドウ品種。交配はドイツで最も古い"ブドウおよび果樹栽培に関する国立教育・研究機関(LVWO)および州立ぶどう園"で行われた。トロリンガーとリースリングの交配品種。
名前の由来は当時活躍していた詩人であり医者である「ユスティヌス・ケルナー」。
ケルナーは性質上発芽が遅いため霜害にある程度抵抗力があるが、樹勢が強いためそのコントロールが不可欠である。熟期はミュラー・トゥルガウよりも遅く、シルヴァーナーと同程度であるが、どのような土地でも生育が可能で果汁重量と酸はやや高い傾向にある。
ケルナーは比較的大粒の顆粒であるが、リースリングに似た香味を十分に持つ。また、酸が多く存在するため、熟成に耐えうる能力をもち、比較的長い熟成を期待できるワインにもなる。

バッカス Bacchus

バッカスは1933年にドイツのGeilweilerhof Institute for Grape Breeding(ブドウ育種のためのGeilweilerhof研究所)で交配された白ブドウ品種。ショイレーベ(シルヴァーナxリースリング)とミュラートゥルガウの交配品種である。
名称はギリシャ神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神であるディオニューソスのローマ名から得られた。
バッカス種自身が豊かな香りを持つには十分に熟した条件が必要であるが、酸の減少が早く十分熟したときには酸が低くなることもある。この品種の有利な点は、リースリングが熟すことのできない気候でも十分に成熟させることが可能であり、その熟期はミュラートゥルガウと同程度である。

レンベルガー Lemberger
(別名:ブラウフレンキッシュ)

ヨーロッパでは「生き生きとした中年のヨーロッパ人」という意味をもつ。Lembergerをドイツ人は「リンベルガー」、アメリカでは「レンバーガー」と呼ぶ。オーストリアでは「ブラウフレンキッシュ」と呼ばれ、この意味はフランク族を意味するフレンキッシュとウェルシュ・リースリングのウェルシュの二分類していたことに由来する。
オーストリアでは広く栽培されている黒ブドウ品種であり土地によっては高い酸を持つ特徴的な赤ワインとなる。その十分な色調とタンニン、独特な風味を持つこの品種はオーストリアではまるでシラーを感じさせ、新樽の使用を積極的に行う生産者もいる。
レンベルガーは発芽が早く、晩熟な品種であるため、比較的暖かい気候の下で栽培できる。春の霜の害を受けやすいが、収穫量は高い。

シャルドネ Chardonnay

世界中で栽培されている白ブドウ品種。この品種は品種自体の強い個性を持たず、ニュートラルであるため”テロワールを反映する品種である”といわれている。非常にバラエタルに富み、栽培地やその条件、そして醸造技術者の意識にワインの味わいは大きく変化する。
開花期の降雨により花ぶるいを起こしやすく、薄い果皮のため収穫期の降雨により病気が発生しやすい。
収穫期に酸が落ちやすいため、収穫時期の決定はワインの品質と密接な関係を持つ。
樹勢が強く収穫量は高い。

ピノ・ノワール Pinot Noir

最も高額な赤ワインを生み出している品種。
この品種はピノ・グリ、ピノ・ブランなどの突然変異を起こしやすく、稀に1本の樹の中にグリやブランが着くこともある。
ピノ・ノワールが表現する官能的な味わいに多くのワイン愛好家やワイナリーオーナーが魅了され、世界各地で栽培・醸造されている。この品種は様々な”クローン”が選抜され、そのクローンも多様化している。
発芽は早目であり、収穫量は”クローン”によって様々であるが、一般的には低めである。比較的早期に成熟するが温暖な気候の場合は成熟期間が性急に進行するため、香りや酸を失わないように比較的冷涼な気候で栽培されることが多い。

レゲント Regent

ドイツのGeilweilerhof Institute for Grape Breeding(ブドウ育種のためのGeilweilerhof研究所)で1967年に交配された赤ブドウ品種。(シルヴァーナxミュラートゥルガウ)とシャンブルサン(フランスハイブリッド/親不明)の交配品種。
真菌性の病害や虫害に対する抵抗性が非常に強い。色がとても強く、スパイシーである。一部地域では、この品種を色の強化のためにブレンドに使用することもある。
レゲントは適度な酸味と豊かな色を有する赤ワインとなる。多くのタンニンやアロマを持つ。ドイツでは、優れたレゲントのワインは樽で熟成されている。
発芽はシャルドネと同程度の時期だが、果実の成熟が早いため、収穫時期も早くなる。
樹勢が強く、収穫量は高い。

トラミーナ Traminer

ゲヴェルツトラミネールと同義で使用される場合と、ゲヴェルツトラミネールの原品種である場合の2種類がある。
前者の場合は同一であるため、茶色~淡いピンク色の果皮を持つのに対し、後者の場合は薄い緑色の果皮を持つ。
宝水ワイナリーではクローンの特定はしていないが、その果皮の性質上前者であると考えている。
トラミーナは非常に強い品種個性を有しているもので、ワインの香りを利くだけでもその品種を理解することが可能なほどである。
春先の発芽は遅めで樹勢も強くはない。収穫量はとても低い。
しかし、収穫量の高いクローンも存在し、その場合は春先の発芽が早く冷涼地においては霜の害に合いやすいという欠点を持つ。

シャンブルサン Chambourcin(非植栽)

シャンブルサンは1960年代にフランスのブドウ品種とアメリカのブドウ品種の交配によって誕生した。その結果、ブドウはより高い病害・虫害の抵抗性を持つようになったが、アメリカ系品種特有の”フォクシー”さも有するようになった。
フランス品種とアメリカ品種を交配させた理由はフィロキセラに対抗するためである。現在はこの手法ではなく台木の技術が一般的な対策となっている。シャンブルサンはフランスハイブリッドとしての成功作のひとつであり、その高い抵抗性からオーストラリアの湿気の多い地域でも栽培されている。